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プロフィール

プロフィールを変更しました。

 

フェイスブックで流れてきた小学校の同級生の写真。1限レフで撮られたらしい外向けの笑顔。素敵な写真ねなんて思いながらも内心どうでも良くて、社交辞令のいいねをしてスクロールした。そんなものなのだ。他人のプロフィール写真なんて大して興味無い。それでも私は今日も必死でプロフィール写真を求めている。

 

お祭りの夜カメラを持って微笑み、大切な人に向けて好きだと幸せだと発信している女の子。それがフェイスブックを通して他人が見た私の姿。この子は私であって私じゃない。でも吹っ切っているつもりで忘れられていないから私はこの写真を変えられない。彼氏に向かって無邪気に笑う彼女はもういないのに。

 

別れて2週間が経った。事あるごとに思い出して泣くことが減った。エスカレーターと言ったら元彼、コンビニのプリンと言ったら元彼。何かにつけて元彼を連想する「マジカルバナナ」ならぬ「マジカル元彼」状態を少しだけど脱却した。それでもたまに一緒に過ごした時間を思い出す。

「この中ならどれが好き?」

iPhoneで4枚の写真を見せながらあなたが問う。

「私はこのこっち見て笑ってる写真が好きかな。可愛いし」

「じゃあこれにする。あと可愛いなんてお前以外誰も言わないよ」

「可愛いの!そしてその可愛さに気付けるのは私だけでいいのです。あ、写真プロフィールのだったのね。いいねしまーす。」

少し照れながら、あなたは私の頭を撫でる。

幸せだったなあ。もう出来無いであろう、たわいもない会話を反芻する。…辛い。ああもう何も考えたくない寝ちゃおう。次に目覚めたら外が暗くなっていた。4度寝を決め込み睡眠時間は16時間。怖すぎる。 そんな生産性のない1日の終わり、ライン、TwitterInstagramSNSを巡回していき最後にフェイスブックを開いた。TLをスクロールする指が止まった。

 

元彼さんが プロフィールを変更しました。

 

大切だったあの人の写真が変わった。会社の寮で同僚と嬉しそうに話している写真。不意に撮られたのかな、表情が自然だ。そっかそっかそうなんだ。いや、良い写真だと思う。画質もいいし可愛い、し。でも私はいいねなんて押さない。押せないよ。私の選んだあなたはもう居ないんだね。

 

賢い私は知っている。人は他人のプロフィールを気にしてなんかいない。それでも私は探している。盛れてる写真を、会いたくなるくらいに可愛い自分の写真を。それがあなたに見せた事の無いくらいのとびきりの笑顔だったらもっといい。私のプロフィールを見て、実感すればいい。自分に向かって微笑む彼女はもう居ないことを。手放してしまったと後悔してよ。いいねを押せない気持ちを味わえばいい。